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第14章 MY FOOLISH HEART

「あっ……やっ、もう、ああっ！　んんん……っ！」

　甘美な痺れが電流のように全身を駆けめぐった。自分のものとは思えないくらいに跳ね上がった身体を抑えるように、涼子はシーツをきつく握りしめた。彼が果てるまで気を保っていられるだろうか。

　荒い呼吸の中で痙攣の余韻に浸っていると、繋がったままの西嶋が再び覆いかぶさってきた。引き締まった胸板の下敷きになる前に、そのたくましい腕で脱力した身体をゆっくりと抱き起こされる。
　軽くあぐらをかくようにして座る彼の上に跨って向かい合う格好になった。

「あ……んっ」

　さきほどよりも奥へ圧迫される感覚にそっと身震いしていると、背中を優しく撫でられた。小さく反応すれば、その大きな手は乳房を揉みしだき、尻を撫でまわす。
　熱がまったく冷めていない男の瞳に見つめられてまた奥が疼く。力の入らない両手で彼の頬を包んで口づけると、間もなく熱い舌が差し入れられた。

「んっ、は、ん……」

　激しく絡みつく舌に夢中で応えながら、彼の首に腕を回し、涼子はおのれの欲のままに腰を前後に動かした。さきほど与えられたばかりの快感を自ら求め、彼の分身に秘密の場所をこすりつけるように。

――もっと、もっと……。

　肌を滑る蜜の音に、口内に響く小さな喘ぎ声が重なる。不意に唇が離されると、眉間にしわを寄せて薄く笑った西嶋が、耳元に顔をうずめてきた。