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琥珀色に染まるとき
第25章 Clayのもとへ還る心

 足元でひざをついて座る彼が、熱い視線をゆっくりと脚に這わせながら見上げてくる。

「嫌よ……」
「なにが」

 答えずに見つめると、困ったような笑みと穏やかな声が返される。

「大丈夫だ。綺麗だよ」

 大きな手に太ももを撫でられ、その先の行為を予想して思わず脚を閉じると、少し強い力で掴まれた。

「あっ」

 抵抗虚しく、そのまま股を開かされる。濡れそぼった秘部がかすかに蜜音を立てた。きわめて、小さな音だった。しかし彼が聞き逃すはずがない。案の定、ふっと口角を上げた彼は内ももに唇を寄せてきた。

「……っ」

 音を立てて散りばめられる、湿った唇の感触。甘い刺激に腰を震わせれば、脚の付け根に舌を這わせてくる。

「はぁ、んん……」

 身体の緊張がほぐされてくると同時に、もっとするどい刺激が欲しくなり、自ずと彼を誘うように股が開いていく。
 不意に、右ひざの裏をすくわれ、脚を担がれた。あっ、と声をあげるより先に、広げられた股の間に彼の頭が入りこむ。

「あ……や、あぁっ……」

 長い舌で淫処を舐め上げられ、焦らすことなく秘芯に吸いつかれると、十分に潤ったそこは、じゅ、じゅ、と淫猥な音を発した。

「んっ……だ、め……」

 その舌遣いに溶かされ、腰が砕けそうになる。壁にもたれ、片脚を男の肩に乗せた体勢で、秘所を貪る男を見下ろす。ほんの少しの優越感と、自身を丸ごと晒け出すような羞恥心がひどく劣情を誘う。
 内ももを伝うのは自身の愛液か、それとも彼の唾液か。きっとどちらでもあるし、もうそんなことを恥じる余裕もない。涼子は、胸の前できつく握りしめていた手を開いて腹の下へ滑らせ、彼の柔らかな髪を撫でまわしながら天を仰いだ。

「あっ、あぁっ……」

 敏感な芯に集中するするどい刺激は、やがて腰の奥から湧き上がる快感に変わる。ほどなくして、最初の波が押し寄せた。

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