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琥珀色に染まるとき
第25章 Clayのもとへ還る心

腰を支える彼の腕の力がゆるめられると、涼子は壁を伝って絨毯の上にへたりこんだ。けだるさにぼんやりしながら、同じ目線になった彼をあらためて見ると、その美しい顔はかすかに濡れている。
「あ……ごめんなさ……」
その頬に伝う一粒の淫らな水滴をすばやく拭ってやると、彼はおかしそうに表情を崩した。
「ふっ、ははは」
「……笑うなんてひどい」
「すまん。お前が可愛くてつい」
「いつもそのいいわけするのね」
「本当のことだから仕方ないな」
穏やかな声で言った彼が背中に手を回してきた。そのまま横抱きにされ、涼子はその広い肩にしがみついて胸を寄せる。おもむろに立ち上がった彼の腕の中で、その匂いと素肌の温もりを感じながら揺れに身を任せた。
広いベッドにそっと下ろされ、覆いかぶさってきた彼に優しい手つきでブラジャーを外される。彼の後頭部に手を回して引き寄せ、涼子が自ら唇を近づけてキスをすると、彼はそれに応えながら片手で自らベルトを外し始めた。
「ん……かげ、ひとさ……」
繰り返されるキスの合間にその名を呼び、広い胸板を押し返して横向きに体勢を変えさせると、そのまま仰向けになった彼の上に乗る。熱い素肌を手のひらでやわく撫でながら後退し、胸板から腹筋へと口づけを落としていく。
「涼子……」
彼はそれに応えるように名を呼び、その大きな手で優しく頭を撫でてくれる。
腰の下まで退がると、脱ぎかけのズボンに手をかけ丁寧に下ろす。ほどよく筋肉のついた長い脚をあらわにし、靴下も脱がせて下着一枚にさせた。そこには、大きなふくらみがある。
ひかえめに顔を上げて彼に視線を送れば、どうぞ、とでも言うような笑みを返された。手のひらでそれにそっと触れてみると、さきほどまでの猛々しさは失われつつあるが、熱い。優しく上下にさすってみる。

