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戦国ラブドール
第6章 讒言
 
「ああ、そうだけど、それが何か?」

「彼女、普段から名字を名乗るでしょう? あれ、珍しいと思いませんか?」

 小さな村に住み、慎ましやかに暮らす女が、普段名字を使う機会はない。だが大海は名乗る時、当たり前のように名字まで口にしていた。まるで、武士や豪族のように。

「ずっと気になっていたんですけど、ふと思い出したんですよ。私が小さい頃、近江に『月橋』という名の大商家があったなと。今は潰れて消えちゃいましたが」

「そんなのあったかな。僕は分からないな、佐吉なら知ってるかもしれないけど」

「いや、佐吉さんは私達より年が下じゃないですか。大分昔の話ですから、知らないかもしれません」

「でも、行長は堺の出だよね。どうして僕も知らないような近江の商家を知っているの?」

「その月橋家が、薬売りだからですよ。私の父が小西隆佐である事は、吉継さんもご存知でしょう? 商売敵の顔は、遠くの国でも覚えておきませんといけないですから」

 行長の父・小西隆佐は武士ではなく、日本の経済を握る堺の豪商である。薬屋として財を築いた小西家なら、同じ薬屋である月橋家を知っていても不自然ではなかった。
 
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