この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
戦国ラブドール
第6章 讒言
 
 小夜は大海を見上げ、必死に訴える。か弱く守ってやらなければならない妹。そう大海は思っていたが、今の小夜は立派な女だった。

「わたし、守られるだけじゃ嫌。お姉ちゃんが辛い時は、わたしが守ってあげる。それでもどうしようもない時は、二人で一緒に泣こう。だから、一人で抱え込まないで。それが姉妹でしょ?」

「小夜……」

 何をしても晴れなかった心の靄が、一瞬にして消えていく。張っていた肩の力が抜けて、大海は小夜へ縋るように抱き付いた。

「……本当、あたしって空回りだね。あんたはこんなにいい子なのに、馬鹿な事ばっかり考えて……ごめん、小夜」

 もし、孫六が大海を見捨てたならば。虎之助が止めなければ。吉継が助言しなければ。大海は自分の浅慮に背筋が寒くなると共に、小夜の温もりに涙が溢れる。

 自分の身勝手な思い込みで、失っていたかもしれない温かさ。その有り難みを忘れないように、大海は小夜を離さずに一夜を過ごした。







 そして、次の日の朝。先に目覚めた大海は、隣で眠る小夜を起こさないよう体を起こす。寝ぼけた頭は新鮮な空気を求め、足を部屋の外へ向ける。襖を開いた、その時だった。
 
/656ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ