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戦国ラブドール
第2章 狂宴
女は濃厚な口吸いを終えると、別の武士の元へ戻っていく。すると今度は秀吉が大海から身を離し、末席の方に座る武士達へ手招きした。
「おい、市松、虎之助、行長! ちょっと来てみろ」
主君直々に名を呼ばれた三人は、いずれも元服したかしないかの若者で、背の高い男達だった。三人が秀吉の前に平伏すると、秀吉はすぐに顔を上げさせる。そして小夜から指を引き抜くと、扇子を開いた。
「どうだ大海、これは拙者の子飼いでな、右から市松、虎之助、行長と申すのだが、どれも立派な若者だろう」
「は、はい」
「全員、立ってみろ」
秀吉は大海に三人と並ぶよう指示し、並んだ四人を見定める。そして満足げに頷くと、朗らかにとんでもない事を言い出した。
「ほら、やはりこうして並ぶと絵になるだろう? よし、姉の方は子飼いにくれてやる。全員で仲良く可愛がってやれ」
その発言には、全員が驚き目を丸くする。大海は覚悟していたが、玩具のように下げ渡される事までは想像していなかった。慌てふためき声を上げようとしたその時、三人の内の一人――行長と呼ばれた男に、腰を抱かれ止められた。