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戦国ラブドール
第9章 犯す女
所詮は夢、現実に何かされた訳でもなし、すぐに忘れると思って、大海は再び眠りにつく。その後朝まで夢は見なかったが、続けて三日、大海は淫夢に悩まされる事になる。だが今は小夜を胸に抱き、何も知らずに寝息を立てた。
「――っ!」
「お姉ちゃん、今日も嫌な夢を見たの!?」
そして、三日後。毎晩続く淫夢に、大海は跳ね起きる。小夜が心配して毎日大海と一つの布団で寝ていたが、それも効果はなく淫夢に襲われ続けていたのだ。
「小夜……寝てていいよ。あたし、ちょっと夜風に当たってくる」
「でも、外は寒いし、体壊しちゃうよ」
「大丈夫、あたしは丈夫だから。それに、今はすぐ眠れそうにないし」
「……本当に、大丈夫?」
小夜の顔に浮かんでいるのは、捨てられる不安だった。かつて大海は、何度も小夜の元へ帰らなかった前科がある。心配されるのも当然だった。
「大丈夫、気持ちを落ち着けるだけだから。あたしには小夜しかいないんだから、何があったって、たとえ遅くなったって、ここに必ず帰ってくるから」
ようやく小夜を言いくるめて、大海は外に出る。一日一日冬へ近付くこの季節、火照る体を冷やすにはちょうど良かった。