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戦国ラブドール
第11章 苛立ちの半兵衛
「なんだ、その馬鹿みたいな顔は」
「え? いや……あんたって、良い奴だなって思って」
「な……突然、なんだ!! 馬鹿にしているのか!」
「馬鹿になんかしてないよ、ただ、あたし、そこまで真剣に怒ってくれる奴って初めて会ったかもしれないなって」
大海は想像とは違い大人しく、佐吉は大海が自分より小さくなったような感覚を覚える。瞬間騒ぐ心臓を誤魔化すように、佐吉は大海に当たり散らした。
「下らない戯れ言は聞きたくない! 自分がどれだけ馬鹿な事をしているのか、自覚しろ!」
「それは分かってるよ。けど、ここでやってくって決めたら、すごくすっきりしたんだよ。ずっと抱えてた嫌なものから解放されて、自分が取り戻せたんだ」
だが佐吉は、壁を叩き大海を腕で囲む。大きな音に怯んだ大海に、佐吉の整った顔が近付いた。
「じゃあ、俺が今この場でお前を襲っても平気なのか」
今まで全く意識していなかった佐吉の性。下から覗く鋭い瞳に射抜かれ、大海は固まってしまう。
「ここで暮らすと決めたなら、誰に襲われても屁でもないんだろう。それなら、性奴らしく奉仕してみろ」