この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
戦国ラブドール
第15章 恐怖、再び
 
「しくじったな」

「高虎さん……いや、高虎さんは悪くないですよ。孫は……その、とにかく全てに反抗してみたくなる時期なんです! 俺がなだめてきますから」

「いや、あのガキは放っておけ。あれとは相性が悪い、近くにいると調子が狂う。俺が反省してるのは、行長に対してだ」

 市松と虎之助の不安げな瞳を見て、高虎は決まりの悪そうな顔をする。

「今回は頭に血の上った俺が悪かった。確かに今のまま捜査しても、後手に回るだけだ。市松、虎之助、お前達は引き続き姉妹の監視を頼む。俺は行長に謝って、今後の策を練る」

「けど、高虎さんがあんな奴に頭を下げるなんて」

「性根の悪さと、仕事の評価は別物だ。物を深く考えず憎い人間の逆ばかりを進んでは、いつか落とし穴に嵌まるぞ」

 高虎はそう言い残すと、行長を追って出て行く。二人は高虎の背中の大きさに感心し、尊敬の眼差しを向けた。

「なあ、市松。高虎さんは、やっぱり出来た武士だな。俺とは大違いだ」

「ああ……俺達も、とにかく見張りを頑張ろうぜ」

 荒れた評定もひとまずは収まり、武士達はまたそれぞれ動き出す。紅天狗は、まだ沈黙を続けたままだった。
 
/656ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ