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戦国ラブドール
第15章 恐怖、再び
 






 大海が悪夢を見ると知ってから、小夜は色々と気を遣っていた。この日の夜は寝る前にわざわざ白湯を用意してくれて、大海は体も心も温かいままに眠りについたのだ。

 そして堺に向かったその日から、大海は一度も夢を見ていなかった。もう悪夢からは解放されたのだろうと、気も緩んでいた。

 そんな浮ついた気持ちを叩き落とすように、悪夢は大海の元に舞い降りた。

「――ぁ」

 耳元に当たる、唇の熱。それは首筋を伝い、胸へと下りていく。敏感な先端を包まれたところに、伸びてくる手。それは唇と共に、胸を弄る。

 いつもの悪夢と違い、今日は一人の人間が大海を犯す。まるで、現実に抱かれているように。

(なに、これ……変……)

 だが目を開けようとしても、まぶたは動かない。腕も足も、力を入れてもぴくりともしない。縛られた感覚はないのに、喘ぎ声を上げる口以外に体は全く動かなかった。

「ん……ぁ、ゃ……」

 胸だけは別物のように柔らかく揉みしだかれ、先端は唾液と共に転がされる。夢にしては、伝わる湿りは熱く大海を高ぶらせた。
 
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