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戦国ラブドール
第15章 恐怖、再び
 
 柔らかい帯なので、痛みはそれほどでもない。しかし衝撃は心に響き、大海を硬直させた。

「誰が言い訳を認めました? まず、だらしない自分を謝罪すべきでしょう」

「……申し訳ありません」

 半兵衛は大海の顎を取ると顔を上げさせ、端正な顔を冷たく歪ませる。

「そんなあなたの指導をしてあげるのです、私に感謝は?」

「はい……私のために、有り難き幸せです。ご指導のほど、どうぞよろしくお願いします」

 いわれのない罪に、理不尽だと叫ぶ権利はない。なぜ帯で打たれる目に合うのかは理解出来ないが、大海はただ耐えるしかなかった。しかし、助けてくれと縋った半兵衛と、今大海を見下す男が、同じ人物には見えなかった。

 半兵衛は一度立ち上がると、部屋の外へと出て行く。しかしすぐに戻ると、大海を柱の前に座らせ、股を開かせた状態でくくりつけた。

「男が欲しくなっても我慢が出来るよう、今日は耐える事を覚えなさい。いいですか、何をされても、絶対に気をやってはいけませんよ」

 半兵衛はそう命じ、大海の胸に手を伸ばす。そして細く長い指が、大海の女を暴こうと蠢き始めた。
 
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