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戦国ラブドール
第16章 眠れぬ夜は
 
 綿入れを着ても、まったく温まらない佐吉の体。一番冷えているのは心臓の奥、心である。悲鳴を上げるそこを押さえると、佐吉は首を横に振った。

「――また、祝いの言葉を聞いたらどうしたらいい。あいつから祝福されると、目の前が真っ暗になる。いくら謝ったところで、また祝言の話をされたら、俺はきっと同じように怒鳴ってしまう」

「それは……我慢するしかないよ」

「無理だ。思い出すだけで体が震えるのに、目の前で言われたらとても我慢など出来ない! 俺だって、せっかく自分を取り戻し始めたあいつを、馬鹿共の玩具に戻したくはない。だが、己に納得がいかないまま表向き謝っても、同じ過ちを犯すだけだろう」

 苦痛の中絞り出したような佐吉の言葉に、吉継は何も言えなかった。確かに同じ事を繰り返せば、それこそ取り返しの付かない傷が互いについてしまう。そうなれば、二度と友だと呼べる日は来ないだろう。

(でも……今回は時間がない。佐吉の気持ちが定まるのを待っていたら、志麻はさらに増長するはずだ。そうなれば、大海は……)

「分かった、でも考えが纏まらないまま会うのは、絶対控えてよ」
 
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