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戦国ラブドール
第16章 眠れぬ夜は
小夜の手がいくら刺激しても、吉継のものはいっこうに反応しない。吉継はしばらく思い悩むが、小さく頷くと口を開いた。
「実は、一年前くらいに大きな病にかかった事があってね、その時から僕、男性機能が大分弱くなっちゃったんだよ。だから触られても反応出来ないし、反応しても長くは持続出来ない。お小夜ちゃんを満足させるなんて、夢のまた夢なんだ」
「嘘! だって、お姉ちゃんは、抱いたんでしょう!?」
その直接的な表現に、吉継は面食らう。やはり、小夜の様子はどこかおかしい。吉継が知る小夜は、あけすけにそんな事を語る娘ではなかったはずなのだ。
「それは……まあ、そうなんだけど」
「じゃあ、わたしだって抱けるでしょう?」
「お小夜ちゃんは、すごく魅力的な女の子だと思うよ。けれど、大海は僕にとって、他の誰の代わりにもならない特別なんだ」
「……お姉ちゃんは、大谷さん以外の男にも抱かれてるのに?」
「彼女が僕を選ばなくても、そんな事は関係ないよ。僕が、大海じゃなければ駄目なんだ。彼女が……好きなんだ」
その瞬間、小夜は吉継に平手打ちする。そして吉継を突き飛ばすと、泣きながら叫んだ。