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戦国ラブドール
第17章 高虎と若虎
だが、大海の説教が市松に響いている様子はない。市松はへの字口で聞き流すと、大海の腕を掴み、敷布に引きずり込んだ。
「昨日言ったろ? お前は、飽きるまで俺の玩具だって」
押し倒されて上に乗られると、大海は畏縮し動けなくなってしまう。市松は固まる大海の首筋に口づけると、胸に顔をうずめた。
「志麻の了解は得てる。今のお前の仕事は、俺の奉仕をする事だ」
「な……あっ!」
乳首を甘噛みされ、大海は思わず色のある声を上げてしまう。それを喜んだ市松は、舌でそこを転がし、もう片方も指でこね回した。
「や、やめ……んっ、く」
「気持ち良く鳴けば飯が食えるんだから、これほど楽な仕事はないだろ? ほら、足開けよ」
今の市松は、酒に酔って暴走している訳ではない。素面であれば気のいい男であると思っていた分、裏切られた衝撃は大きかった。一度はごまかした胸の痛みがぶり返し、大海の瞳からは涙がこぼれる。
「――泣いたって、どうせ感じてるくせに」
市松の言葉は、傷口に塩を塗る。だが涙で滲んだ瞳に映る市松は、なぜか大海と同じく泣いているように悲痛な表情をしていた。