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戦国ラブドール
第21章 急転
そして横になっていても、その体は均整が取れている。体の線を隠す着物で、さらに寝ているにも関わらず山となっている乳房。足はすらりと伸びている。女ですら羨みそうな体を、孫六は深くまで知っているのだ。
「……っ!」
図らずも大海を抱いた時の事を思い出せば、若い体は興奮を覚えてしまう。膝の上に大海の頭が乗っているにも関わらず、孫六の一物は頭をもたげてしまった。
(しまった、大して考えず膝に乗せてしまったが、枕を用意すればよかった)
気を逸らそうと、孫六はそらんじた念仏を心で唱える。だが大海が寝返りを打てば、煩悩は信心を侵食した。
「ん……?」
大海は頭に当たる違和感に、眠りが浅くなったようだった。孫六から手をすり抜けさせると、違和の原因を探るように、固い物に触れた。
「まっ……触るな!」
慌てて手を取りそこから離すが、刺激はますます孫六を固くする。刺激に紐付けられた記憶は、さらに悪循環を呼んだ。
固くなったそれが、一番喜ぶ場所。孫六が味わった女の味は、未だに大海ただ一人である。無防備な呼吸に合わせ上下する胸は、孫六を誘っているように見えた。