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戦国ラブドール
第26章 かわいそうなこどものおはなし
今まで気にした事のなかった、身分という違い。出自ばかりは、どうあがいても変えられるものではない。大海が終わりのない悩みにはまりかけたその時、小夜の方から荒い吐息が漏れたのが聞こえた。
「……小夜?」
大海が小夜の方へ寝返りを打てば、小夜は苦しげな声を上げる。
「な、なんでもないの……だ、大丈夫」
「大丈夫って……なんか辛そうじゃないか。どこか痛むのかい? 熱でもあるんじゃないか」
大海が心配し体を起こしてみれば、小夜はかいまきを被り体を隠す。
「本当になんでもないの! 大丈夫だから、見ないで……!」
「大丈夫な訳ないだろ、どうしたんだい! 病なら言わないと――」
大海は慌ててかいまきを剥ぎ取るが、それをすぐに後悔する。隠された下で、小夜は手を下半身に伸ばし、淫核をなぞり、自分を慰めていたのだ。
「あ……」
「お姉ちゃんの、ばかっ!!」
小夜は涙ぐんでかいまきを取り返し、また顔まで被って隠れる。大海の頭に過ぎったのは、小夜の告白。夜になるとしたくなって、つい大海を襲ったという話だった。