この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
紅蓮の月~ゆめや~
第14章 最終話 【薄花桜】 一
 落胆する小文に、治助は自ら古着を持って行商に出ると言い出した。
―俺はこれまで小文に何もかもさせてばかりで、何もしてやれなかった。せめて、何か役に立つことがしてえんだ。「ゆめや」は小文と俺の店じゃねえか。なに、俺にだって、古着を売り歩くことぐらいはできるぜ。
 治助は明るく言い、翌日から大きな荷を背負い、出かけていった。早朝から陽が落ちるまで都中を足を棒にして歩いた。治助は元々口べたで客を相手に愛想の一つも言えない男だ。古着は殆ど売れず、治助は疲れた顔で帰ってくることが多かった。それでも、治助は毎日、古着の積め込まれた籠を背負って出かけた。それは雨の日も雪の日も―酷暑の夏の日も続いた。
/255ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ