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紅蓮の月~ゆめや~
第6章 第二話【紅蓮の花】 一
 何故なら、凛子もまた義経を愛しているから。義経が頼朝を一途に慕うように、凛子も義経を慕っているのだ。愛する男の心に添うことでしか、凛子にも生きる道はなかった。
「お方様、お客様がお見えにございます」
 庭に面した廊下から障子越しに遠慮がちな声が聞こえた。
「どなた?」
 こんな雨の寒い日に物好きもあったものだと考えていると、侍女が応えるよりも先に野太い声が響いた。
「凛子」
 凛子はその声にハッとした。
 寝衣のままなのが気になったが、急いで立ち上がった。忠衡の声に常ならぬ切迫した響きがあったからだ。とりあえず寝衣の上に着物を羽織り障子戸を開けると、庭先に忠衡の姿があった。傘も差さず、頭から雨滴をしたたらせている。がっしりとした上背のある身体は全身濡れ鼠であった。
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