この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
自由という欠落
第10章 貴女という補い





 夜が明けるまでに誰もいない場所へ行くことにした。紬が焦がれた、しかし至りそびれてしまった場所へ。

 その前に一度、と、紬はまひるに抱いて欲しい、と願った。



 まひるは受け入れられなかった。

 紬が望んだのは思い出作りという名目の、上書きだ。
 彼女の痛みはいかにしても拭われまい。まひるが焦がれ慕った少女は、恋人と呼ぶ相手とであっても、対等より優位であるべきだ。
 それがまひるの独善的な理想でも、一方的に紬の奥深くまでは開けない。のはなの時は、まるでそうなるのが自然だったかのように、彼女に脚を開かせたのに。



「ああっ……あ!っ、んぅ……はぁっ、ああん……っっ」

「まひるちゃん……中、じゅくじゅく……可愛い……ほんとに可愛い……まひるちゃんは、私のだよ……」

「んっ、はい……──ああっ!あんっあっ……せんぱぃぃ……っ、……」


 こんなはずじゃなかったのに。

 明かりを消していて良かった。紬の指が体内を泳ぐ充足感に顫えながら、まひるの腰は、あられもなく振り乱れていた。紬のわざとらしく立てる水音が、激しい。

 紬が好きだ。この想いがいつか薄らいだとして、さすれば自分にやはり存在価値は見出せない。譫言のように繰り返すまひるに、紬は大丈夫だと宥める。貴女は私のものだから。
/265ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ