この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
貴女に溺れて彷徨う
第4章 変わらず捕まえていられたら

* * * * * * *

 翌日、みなぎがひょっこり現れた。

 最初は獣の檻の前でも通りかかる風な顔つきで、周囲の店をおずおず見回しながらようやっとといった具合にTenue de bonheurに辿り着いた彼女も、今やすたすた歩いてくる。


「親戚から新鮮な川魚が送られてきたの。甘煮にしたら、あゆみ達が冷めても美味しかったって言うものだから、莉世にも味見して欲しくて。それとシャインマスカット。甘利さん達も良かったら」

「わぁっ、有り難うございますぅ。皮ごと食べられるやつですよねぇ?ひぃ、好きです」

「有り難うございます。お姉さんが、稲本さんですか?」

「はい」


 甘い香りのこぼれる風呂敷包みを抱くひなたの傍らで、山城さんが愛想良く自己紹介した。
 彼女らが顔を合わせたのは初めてだ。大抵、みなぎが来る時は、あたしの他にひなたかせりなが店にいた。それでも早番の少ない美容部員まで彼女を知るのは、それだけあたしが常日頃から惚気ているからだろう。
/254ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ