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貴女に溺れて彷徨う
第5章 見返りという甘い汁
浴槽の湯が張れて、あたしは響を脱衣室に案内すると、彼女の衣服も下着も全て取り除いていった。
七ヶ月振りに見る裸体は、あの夜が遠ざかっていくにつれて、人の意識のご都合主義的な処理能力があたしにも及んでいたのではなく、記憶の通りになまめかしく美しかった。
響がかけ湯している間にあたしも着ていたものを脱いで、浴室の扉を開けるなり、薔薇色の背中に抱きついた。
「ひゃっ」
「可愛い声。一緒に入るの、やめとけば良かったかな。思った以上にムラムラして、身体洗うどころじゃなくなりそう」
「あんまり、見ないで……」
「あー、そういう顔。余計に見たくなるんだよ」
響が身体を洗っている時も、あたしは浴槽の縁に凭れて、いかがわしい絵画を凝視していた。見ていない、という嘘を信じる振りを貫く響も、あたしと同じで腰の奥がたまらなくなっていたと思う。途中、腰を上げて彼女からスポンジを取り上げたあたしがその胸に泡を押しつけると、見事にくびれた下半身がひくんとくねって、彼女からあられもない声が上がった。
互いに泡まみれになって、洗うというのを口実に、遠慮もしないでいじり合う。あたしは響の唇をキスで塞いで、胸の突起を押しつけた。ぷくりと勃起して、そして滑りやすくなった皺だらけのコットンパールが、こすれ合う。
「んんっ……──ふ!っ……」
ルージュが落ちてもしっとりと珊瑚の血色を帯びた唇を割って、舌を差し込む。響の口内を撫で回し、胸を揉んで恥丘の茂みの泡を立てる。
「ちょっ……力っ……ぁっ……足が抜けっ、あっあん……あぁぁんっ!……」
響に椅子を用意して、彼女の癖毛をシャンプーする。スタイリング前の髪を見たのも七ヶ月振りだ。