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貴女に溺れて彷徨う
第6章 苦みを消した実利の飴
「はぁ、はぁ、やぁんっ、……んん!」
「もう、まだ全然触ってないのに今からそんなに五月蝿いと、口にしかキス出来ないじゃん。あんまり騒ぐと、ひなたのいやらしい声、漏れちゃうよ?」
「うぅっ……ぁっ、そこ……そゆとこ、触るっ、からぁっ……」
じゅるじゅるっ…………
口角をこぼれるひなたの唾液を啜って、食虫花みたいに貪欲な舌とじゃれ合いながら、あたしは彼女の臀部や内股に呼び水をかける。
くねくねとよく動く腰があたしの腕に擦り寄って、胸の上下もより忙しない動きに変わる。
ちょっと触ってくれと言っていただけのひなたは、ボトムを下ろしてショーツに触れると、既にぬるりとした液体が布に染み出していた。
さんざん淫らな行為を重ねてきたあたし達は、この期に及んで、極めて真面目な恋人同士を倣った。
ショーツを除いたひなたの潤みは、透明な粘液が這い出していて、あたしは彼女と唾液を交わしながら、彼女の中を貫いた。肢体がしなって、肉叢がほんのり火照る。知り尽くしたひなたの泉門を刺戟して、彼女が顔を赤らめる言葉を耳元に注いで、みだりがましい水音を立てる。襞の小路を突き上げては引き抜いて、引き抜いては突き上げてを繰り返していたあたしの指は、ひなたでふやけそうになる。
ひなたが声を抑えているのとは対照的に、あたしは初めて彼女への想いを抑えず、偽らなかった。可愛くて大切で、大好きだ。こうも単純な感情を認めたが最後、ひなたはもう笑いかけてもくれなくなると、あたしは勘違いして過ごしたきたのだ。