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貴女に溺れて彷徨う
第3章 不自由への憧憬
睦の住むマンションに伴って行ったあたしがそこで彼女と始めることは、一つしかなかった。
まず具体的なイメージを広げるため、あたし達はネット検索した。動画ではなく携帯小説に絞ったのは、その手のポルノ映像は男が観て楽しめるための、半ばファンタジーだと聞いたことがあるからだ。
「友達とシャワー浴びるより恥ずい……」
電気のスイッチパネルの側に立ち、豆電球一つ残すと、あたしはワンピースのファスナーを下ろしていった。
「莉世、電気消しちゃダメだろ。それにこっち向いて脱いで」
「そこは省かない?」
「ご主人様の言うことが聞けない?」
睦の低く掠れ気味の声が、糖度を増す。
彼女ほど小説に感化されなかったあたしは、結局、探究心に負けて明かりをつける。
あたしと同世代くらいの女達は、その目に見つめられるだけで、たまに恥ずかしげに俯く。中性的な顔立ちに映える、憂いを帯びた、それでいて明るげな目の監視を受けながら、あたしはワンピースを落として、キャミソールをたくし上げる。