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貴女に溺れて彷徨う
第3章 不自由への憧憬
「やっぱ色っぽいね。出すぎず凹みすぎず、が却って好きだな」
「普通っていう表現、睦、上手いね。そりゃモテるわ」
豪快にブラジャーまで床に落とす。さっさと全部、と睦の声に命令口調が混ざったところからして、やはり彼女も相当悪ノリしていると思う。
「…………」
睦とはありふれた友人同士で、これは謂わば将来のための勉強会だ。
心の中であたしが自分に言い聞かせていると、ソファを立った睦が距離を詰めてきた。ネイビー基調のレジメンタル柄のシャツにチャコールグレーのスラックス、仕事が出来る格好良い女──…といった佇まいの彼女とは対照的に、あたしは今や丸裸。
「はっ……ん」
閉じていた脚と脚の間にねじ込まれてきた指先が、ぬちょ、と粘性のある音を引きずり出した。
くちゅくちゅ…………ちゅぷ……くちゅ……
「アンッ!!」
割れ目の頂に指の腹がこすれた瞬間、あたしはがくんと太ももを揺らした。壁に背中を預けていたのと、睦の手があたしの手首を縫いとめたのとで、体勢が崩れることは免れる。
「いやらしいヤツ。あれだけ嫌がってたのに、ぐしょぐしょじゃん」
目の前に、てらてらとした艶をまとった睦の指が持ち上がる。彼女はそれを、あたしの口にこじ入れてきた。