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一度くらい夢を見たら
第3章 巧みな言葉
なんで見ず知らずの男の部屋に
あがりこんでいるんだろう・・
だけどこんなにも
警戒心を抱かせない男って、なんなのかしら・・?
ソファに腰掛けて、キッチンに立つ
男の背中をぼんやりと見つめた。
妄想が現実になってしまっても
おかしくないような状況に置かれたのに、
怖さだとかを感じない。
この男に押し倒されるかも・・
無理やり下着をはぎ取られるかも・・
普通ならそう考える方が自然なのだろうが、
逆に妄想は頭をよぎらない。それは・・
インタビュー、
という一言が冷静さと正当さを
保ってくれているからではないだろうか。
内容はどうあれ、
あなたの話を聞きたい、参考にしたいと持ち上げられれば
悪い気はしない。
街の中をぶらついて
本屋で立ち読みしているただの主婦が、
作家に生の声をぶつけられる。
そこに意識がむいているから、
キケンなことになるかもしれない、なんて
さほど気にならないのかもしれない。
これもある意味
妄想だ・・