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琥珀色に染まるとき
第10章 マホガニー色の幻

今夜も、西嶋は丁寧に中をほぐしてくれた。そうして、涼子が自分から身体を開いてそれをねだるまで焦らしてから、ゆっくりと腰を沈めた。
「ああっ……!」
涼子は小さく叫んだ。痛みのせいではない。恐ろしいほどの快感のためだった。
彼を受け入れるのは三度目だ。たった三度でこうも変わるのかと思うほど、全身の細胞が彼の侵入を求めていたように悦んだ。
「あっ、あぁっ」
「……っ、はあ……」
二人だけの静かな空間に、女の嬌声と男の乱れた息遣いが響いた――。
しばらく抽送を繰り返したあと、彼が動きを止めた。
「おいで、涼子」
上から降ってきた優しい声。
大きな快感に耐えるためにきつく閉じていたまぶたを、そっと開く。ぼやけた視界に映るのは、苦しそうな微笑。
背中の下に手を入れられ、反射的に彼の首の後ろに腕を回すと、そのまま抱き起こされた。
仰向けの彼に跨る体勢になった。さきほどとは異なる挿入感に、自らが主体となって動く体位になったことを実感し、涼子は身震いした。
密着していた身体が離れ、上半身を下からじっくり眺められている。見られたくないのに、見てほしい。恥じらいと興奮を呼び起こされる。
その瞳の中に、自分はどんなふうに映っているのだろう。ひっそりと視線で問いかければ、返されるのは熱いまなざし。
「綺麗だ」
一言囁き、彼は身体を優しく撫でてくれた。
「ん、んっ……」
その引き締まった腹筋に手を添え、腰を前後に動かす。本能的な行動ではあるが、実際どうするのが正解なのか、どう動けば彼に気持ちよくなってもらえるのか、正直まだよくわからない。
あきらかに経験豊富なこの男を悦ばせるにはどうしたらいいのだろう。そんな心を読まれたのか、不意に腰を掴まれ、動きを制止させられた。

