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琥珀色に染まるとき
第10章 マホガニー色の幻

奥まで満たされた状態で静止している妙な感覚に、勝手に中が疼く。
「ひざを立てて」
「……え」
突然の言葉に戸惑っていると、彼は優しく微笑んだ。
「ひざ」
言いながら両手でそこを押されれば、開脚して秘部があらわになった。
「あっ……」
「ゆっくり動いてごらん。上下に」
その優しい指示に、恥じらいながらも従う。濡れた肌がかすかにぶつかり合う音が響く。
「ん……そう、いいよ」
色気が増したその声に、下腹部が切なくなる。
伸ばされた彼の両手が、太ももや脚の付け根、腰を撫でる。思わずその腕につかまると、彼は微笑む。互いの手のひらを合わせるようにして手を握り、どちらからともなく指を絡ませた。
「あぁ……んっ、あっ……」
上下の動きに合わせてゆっくりと、中をかき回すように突き上げられる。彼を悦ばせることも忘れ、とにかくその動きについていこうと、与えられる刺激に酔いしれながら必死に腰を動かした。
ベッドが軋む音と小さな喘ぎ声が、静かな空気の中へ甘やかに溶けていく。
「あっ……ん、ねぇ……気持ち、いい?」
感じているのは自分だけなのではないかと思い、涼子は乱れる呼吸のまま不安を口にした。ふと突き上げをやめた彼が、少しだけ顔を歪ませて口角を上げる。
「ああ、気持ちいいよ」
彼は、優しい嘘をついた。手を繋ぎながら甘く囁かれるから、その温かさに泣きたくなる。まるでその胸中を透視したように、彼はふっと小さく笑った。
「心配するな。俺のはお前の中より単純だし素直だから、ね」
言い終わるタイミングで、ぐん、と突き上げられる。
「あっ!」
とっさに仰け反ると、繋いでいる手を引っ張られ、そのまま広い胸に覆いかぶさった。身体が密着して挿入の角度もまた変わり、涼子は快感に呻いた。

