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琥珀色に染まるとき
第14章 MY FOOLISH HEART

焦れったそうに革靴を脱いだ彼の手を取り、短い廊下の先にある寝室へと導く。今までより大胆になれるのは、ここが自分の領域だからという理由だけではない。
部屋の隅にあるスタンドライトから放たれるひかえめな明かりが、二人を妖しく包む。
ジャケットを脱ぎ捨てた彼に抱き寄せられ、冷めない熱を確かめ合うように口づけを繰り返す。その合間に、ニットもインナーも脱がされ、湿った空気に素肌が晒された。
激しいキスを受け止めながら、涼子もぎこちない手つきで彼のシャツのボタンを外していく。必死に裾を引き抜いて最後の一つを外すと、引き締まった上半身があらわになった。
かき立てられた欲のままに、硬い胸板に何度も音を立てて口づけると、筋肉がぴくりと反応を示す。そのまま下りて、色づいた部分をそっと吸えば、甘いため息が降ってきた。
不意に顎をすくわれ、再び唇を奪われた。噛むように貪り、深くえぐるように舌を絡めてくる。
身体を後ろに押されると足がもつれ、二人でベッドに倒れこんだ。いくらかゆったりとした動きに変わった舌遣いに溶かされているうちに、背中のホックを外され、ブラジャーが腕からするりと抜かれた。
直後、ジーンズに手をかけられる。彼は唇を啄ばみばがら、ボタンを取り去り、ファスナーを下げると、そのたくましい腕で涼子の腰を支え、ジーンズを抜き取ってしまう。その器用さに惑う隙も与えられず、残すはショーツだけとなった。
同じタイミングで――その想いが通じたのか、彼は優しく微笑むと、それとは対照的に荒々しく服を脱ぎ去る。ほどよく鍛えられた肉体が、間接照明の中でぼんやりと浮かび上がる。
下着一枚になった彼が覆いかぶさってきて、なめらかな素肌が重なり合うと、それだけで胸が熱くなった。

