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琥珀色に染まるとき
第21章 記憶の中の彼女を

「なんだと? くそっ……う、うあぁー!」

 奇声を発した小林が、明美の首を絞める。

「明美さん!」
「……っ、あ……」

 目と口を大きく開いてもがく姿を目の当たりにし、焦りが募る。助けようにもロープに阻まれて手を動かせないうえに、両腕を大男にがっしりと掴まれている。
 必死に呼びかけるも、やがて彼女の顔からは血の気が引き、小林の腕を引き剥がそうと掴んでいたその手は抵抗の意思を失くし、だらりと滑り落ちた。
 小林は首から手を離すと、気を失った明美の衣服に手をかけ、一気に胸までめくり上げた。豊かな双丘が無防備に晒される。明美は意識を取り戻さない。

「明美さん!」

 叫んでも彼女は動かない。首を絞められていた時間はほんのわずかだが、このまま意識を失った状態が続くのは危険だ。

「おら、起きろよ。じゃなきゃつまんねぇだろ」

 言いながら屹立した下半身を露出させた小林は、明美の短いスカートを強引に腰まで上げショーツを引きちぎると、彼女の頬を叩く。その刺激にふっとまぶたを開けた明美は、焦点の定まらない目で上に乗る男の存在を確認した。

「あっ、いや……ああぁ」

 小林が腰を突き出し、強引に押し入ろうとしている。

「いや……っ、痛い……」

 抵抗した彼女の首が再び絞められる。

「明美さっ……」

 思わず一歩踏み出した瞬間、不意に肩を掴まれ、勢いよく突き飛ばされた。縛られた手ではバランスが取れず、右肩を地面に強打した。

「うっ」

 激痛に顔を歪めると、今度は腹を思いきり蹴られる。鈍い音がした。

「お前はこっちの相手だろ!」

 大男が怒鳴り声をあげる。倒れていた小男もよろよろと近づいてきて、暴行に加わった。狐面はカメラマンに徹している。
 起き上がろうとするたび、硬い靴の底で背中を蹴りつけられる。二人の男から打撃を食らう間、明美の悲痛な呻き声が頭の中を支配した。

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