この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
琥珀色に染まるとき
第23章 いつか無色透明の愛が

 美味しい酒と、賑やかな雰囲気に少し酔わされたようだ。食事の提供をおこなっていないその店をあとにして、涼子が向かったのは、近くにあるデリカテッセン。生ハム、チーズ、サラダ、バゲットなどサンドイッチの材料を購入し、暗い寒空の下を歩いて宿泊先に帰った。

 チェックインを済ませ、預けていた荷物を受け取り、案内された部屋に向かう。四角い螺旋階段で二階に上がり、絨毯敷きの廊下を経て目的のシングルルームの扉を開けた。
 茶色と白を基調とした暖かみのあるモダンな内装の部屋には、ベッド、壁掛けテレビ、こぢんまりとしたデスクに椅子、電気ケトルやカップなど、必要最低限の設備は整っている。荷物を置いてバスルームを覗いてみると、清潔に保たれているようだった。

 どっと倦怠感に襲われ、上着を椅子に掛けてブーツを脱ぎ、ベッドに仰向けになる。窮屈さから一気に解放された足は、思い出したように疲労を訴え始めた。

「ああ……疲れた」

 しばらく天井をぼんやりと見つめる。まぶたを閉じたらそのまま眠ってしまいそうなので、先にシャワーを浴びることにした。おもむろに立ち上がり、ハイネックのセーター、ジーンズ、と次々にベッドの上に脱ぎ捨て、裸でバスルームに入る。熱いシャワーに打たれると、頭がすっきりした。

 シャワーを終えた涼子は、長い髪をタオルでまとめてバスルームを出た。スーツケースを開けて暖かな生地のナイトガウンを探し出し、身につける。しっかりと暖房が効いているので、寝るときはいつものようにスリップに着替えればいい。
 いくつかのスキンケア用品を狭いデスクの上に並べ、椅子に腰かけると、目の前にある鏡を見ながら必要最低限のケアをする。そして、備え付けのヘアドライヤーで髪を念入りに乾かした。

/429ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ