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第4章 虚しい戯れのあとは

　とろりとよだれを垂らす割れ目をひと舐めすれば、それだけで淫乱な身体は大きく仰け反る。花弁を二本の指で開いて、その奥にひそむ秘芯を剥き出しにさせると、舌先で小刻みに攻めたてる。

「あんっ、いいっ……」

　蜜壺からはとめどなく愛液が溢れ出てくる。無音の部屋には、女の喘ぎ声と、じゅるじゅると蜜を吸う音が響く。
　硬く尖らせた舌先を蜜口にねじ込んだ。挿入してはすぐに引き抜き、また遠慮なく侵入させる。蜜壁を押し上げるように舌をぐるりと回してやったり、小刻みに震わせたりしてやる。閉じようと抵抗する脚を掴んでなおも愛撫を続けていると、ついに女が腰をくねらせながら叫んだ。

「ああっ！　だめえっ」

　陰核を潰すように追いこみ続ける。

「いっちゃうぅ！」

　ひときわ大きな声の直後、女の腰がびくんと浮いた。達したらしい。

　荒い呼吸を続ける女のだらしなく開いた唇を撫で、下の歯列を軽く押し下げると二本の指を入れる。
　女は、景仁の指を噛むわけではなく、しゃぶり始めた。そうするのが好きなのだろう。さきほどの“ＳＭっぽい”プレイの最中も夢中でしゃぶりついてきたくらいだ。

　自身を眺める男のまなざしが、まさか冷めたものだとは思っていないのだろう。女はそれどころか、熱視線を浴びているかのように悦に入り、小さな身体をさらに縮めて男の腕を抱きしめ、その先に伸びる骨張った長い指を唾液でべとべとに侵していく。
　性的快感を得る要素は人によって違うので、女をとやかく言う気はない。だが少なくとも、景仁はこの女の行為に色気を感じない。