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琥珀色に染まるとき
第25章 Clayのもとへ還る心

 確実に与えられ続ける快感の波に溺れ、渦の中に意識を引きずり込まれそうになった頃、重ねられていた彼の左手が離れ、たくましい腕がシーツと腹の間に潜りこんできた。
 横を向かされた身体を後ろから抱きしめられながら、再びゆっくりとした動きで深いところを攻められる。

「あぁ、いい……いいの……っ」

 腹を撫で下ろすその左手は茂みを割って秘密の蕾を圧し、右手は腰とシーツの隙間から入りこんで胸のふくらみをやわく揉みまわす。
 涼子は首を後ろにひねると同時に左手を上げ、彼の頭を抱えて引き寄せた。

「キス、して」

 甘い声でせがむと、熱い舌が絡められたあと、唇が重なった。少しだけ窮屈な体勢での口づけは、幸福な拘束感を生む。

「……好き」

 わずかに許される隙間から想いを伝えれば、彼はかすかに片眉を上げて微笑み、囁く。

「俺もだ」
「ああっ、好き……んっ……ぜん、ぶ……あぁ……」

 声を発するたびに狭い蜜壺の奥を圧され、言葉にならない。伝えたい想いは数えきれないほどあるのに、激しく絡む舌に阻まれる。意識は雲の上に続く急坂を登り始め、涼子は自ら左脚を大きく広げた。

 ただ身体を繋げるだけではない。彼の愛し方は、彼の心そのものだ。
 その切ない視線も、甘い吐息も、もどかしそうに動く指先も、優しく突き上げる腰も、背中に感じる熱い鼓動も、彼の心を表している。
 愛おしくてたまらない――彼のすべてがそう語っている。

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