この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
琥珀色に染まるとき
第25章 Clayのもとへ還る心

 背後で横たわっていた彼が身体を起こしながら、絡み合う互いの脚をほどく。交わりを抜かないよう、ゆっくりと。変化していく挿入感にいちいち小さな声をあげていると、やがていつもの向かい合ってする体勢になり、彼が覆いかぶさってきた。

 優しいキスを一つ落とし、彼は微笑む。そして、どちらからともなく抱きしめ合う。強力な安心感に包まれ、すべての不安から解き放たれる瞬間に身を委ねる。
 抽送を始めた彼が色っぽく呻いた。彼の最も感じているときの声だ。体内に抱く彼の大いなるものは、今にも白い溶岩を放出させようと硬く膨張している。

 それをこの身の奥に受け止め、いつの日か、かけがえのない希望の光と出会うことができたなら。その小さな希望をこの胸に抱くことができたなら、この先もずっと、彼とともに困難を乗り越えていけるような気がする。

「あい、し……」

 朦朧とした意識のもとでは、その言葉を最後まで声にできたのか涼子にはわからなかった。しかし、彼が続きを引き受けてくれた。

「愛してるよ。ずっと」
「……っ」

 にじむ視界、まぶたからこぼれ落ちる温かな涙。速くなる抽送、乱れる呼吸。極限まで追いつめられ、声を枯らし、広い背中に爪を立てる。
 やがて、そのときは来た。

「涼子……っ」

 激しく波打ち魅惑の香りを漂わせる海の底へ、彼はそのかすれ声とともに熱い愛の源を放った――。

 一緒に生きていきたい。これからもずっと。
 どれほど苦しいことがあろうと、何度迷おうとも、必ずこの気持ちを思い出そう。真に護るべきものを見つけたとき、人は今よりもっと強く、優しくなれるのだから。

――景仁……。

 その決意を胸に抱き、涼子は心の中で愛する男の名を呼んだ。彼の、愛の香りに溺れながら。


/429ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ