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第7章 慈しめば涙して

「ほら、おいで」

　前に涼子を座らせ、後ろから抱きかかえる。
　長く伸びた暗髪を片側に寄せ、晒された白くしっとりとしたうなじに吸いつくと、涼子の身体がしなる。はあ、と吐き出された息は甘やかで、抵抗の意思を示していない。

「これは、だめ？」

　耳元で囁きながら、両手でブラジャーの上からふくらみを優しく包む。

「あっ……」

　下から揉み上げるようにして愛撫し、カップをずらして胸の頂に触れると、それはすでに硬い突起と化していた。耳たぶを唇でもてあそびながら、人差し指で左右の突起を刺激する。

「これは？」
「……あ、んっ……」

　涼子はこらえるような喘ぎ声で答える。
　先端を弄る左手はそのままに、右手を彼女の顎に添えて後ろを向かせる。

「は、ぁ……」

　声にならない声を発するその半開きの唇に舌をねじ込み、少々強引に口内を侵す。絡み合う舌に彼女の意識を集中させている隙に、一瞬でブラジャーのホックを外した。

「やぁんっ」

　胸への締めつけがなくなったことに気づいた涼子が小さく叫んだが、その濡れた声は男の欲を煽る材料にしかならない。
　肩にぶら下がるだけになったブラジャーの下から手を入れ、柔らかなふくらみを包む。抵抗しようと身をよじる涼子の唇を塞ぎ、指の間に挟んだ突起に刺激を加えながら揉み上げる。

「んっ……ふ、ぅ……」

　苦しそうに喘ぎ始めるその姿が悩ましい。突起を摘まんでこねれば、彼女は腰をくねらせ必死に刺激から逃れようとする。
　激しいキスからようやく解放してやると、唾液で濡れたその唇からは深く甘いため息が吐かれた。ふい、と顔を前に戻してしまった彼女の耳を、音を立てて舐めまわす。

「あっ、あぁっ」

　はっきりと聞こえた妖艶な喘ぎ声に反応し、下半身に熱が集まってくる。