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あたしに全部見せなさいっ!~大学編~
第2章 不安の芽

「ーーねえ、まりねちゃんてば」
「え、あ、ん!?」

 右肩を軽く揺すられて、びっくりして慌てて隣を振り向く。
 柚留が心配そうに、あたしの顔を覗きこんでいた。

「……どうかした? ぼーっとしてたよ? うどんもちょっと残ってるし、どこか具合でも悪いの? 午後、大丈夫?」

 あたしは慌てて首を振って箸を再び手に取った。

「平気平気、なんでもないよっ。午後はゼミでの集まりだよねー。全然大丈夫っ」

 ゼミは、一年生の時は選べないらしい。勝手に割りふられていて、どこのゼミになったという案内が配られていた。今日が初の顔合わせ。
 でも最初だから話を聞くくらいだろうし、そもそもあたし体調悪くないし。だけど、柚留のこと考えて、少し不安になってたなんて言えないし。
 つい黙ってしまう。柚留はそれ以上体調について聞いてはこなかった。
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