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あたしに全部見せなさいっ!~大学編~
第5章 激情のお仕置きタイム

「酷いよ……なんで今……?」

 柚留の顔が艶っぽく赤らむ。眉根に皺を寄せ、泣きそうな顔であたしを見た。
 相変わらず、ドキッとするくらいに可愛い表情。

「ほら、そんな顔してたらバレちゃうよ?」
「う……」

 柚留は必死に口元を引き結ぶ。

「んーと、次の教室はここね」

 詩織が声をあげた。三限めで使う教室は、あまり広くはなかった。高校の教室より少し広いくらいで、そこに縦長の机が八列ほど並んでいる。一列、八人分の椅子があった。
 受講する子は結構いるのか、すでに席はまばらに埋まっていた。
 ここじゃ、バレちゃうかな。止めてあげようか一瞬迷った刹那。

「ごめん、僕、ちょっと調子悪くて……。抜ける」
「え?」

 あたしと詩織はびっくりして振り向いた。その時にはもう、柚留は踵を返して小走りで去っていったあとだった。

「あ、あたしも帰る!」
「はあ!?」

 柚留を追って駆け出す。

「ちょっと、二人ともっ……」

 詩織の声が後ろから聞こえたけど、無視してしまった。
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