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TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
お互い素直になり、謝り合う
「自由がないのは辛いことだと、分かってはいるんだ……」
昔を思い出すように長は遠くを見つめた
「さっきの話だが、君に任せる。
だが、私はまだ……」
そのまま口をつぐむと、持て余していた手で綺梨の頭を撫でて部屋を出ていった
「人って難しいものね」
少し寂しさと悲しさを感じながら綺梨に話し掛ける
娘は大きな目をきょろきょろと泳がせるばかり
「皆が貴方みたいに純粋で素直なら良いのにね」
そういう子に育てていきたいと、思う
そして願わくは彼とも−−−
************
それから数日後のこと
泣き出した綺梨を乳母に預け、たまたま部屋に一人だった時−−−
「おい! 何してる!」
裏庭から怒鳴り声が聞こえてきた
「別に、何も」
“トーチャーの声だわ!”
急いで窓の所へ行き、下を覗き込む
「俺たちの目の届かない所に行くな!」
「だからそんなことしてないよ。そっちが目を離してただけでしょ」
生意気に口答えする餓鬼に見張りのこめかみはぴくぴくと引きつっていた