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1000文字で綴る男と女の物語
第18章 『熟練』
「何も怖がることはないんだよ、みんな僕に任せておけば……」
部長が私を見つめ言う。
部長には奥さんも、私と同じくらいのお子さんもいるのはわかってる。
でも、どうしようもなく惹かれてしまった。
私から誘った。
飲み会帰りのラブホテル。
私は初めてだということも告白した。
その初めての人が部長であって欲しいとも告げた。
ロマンスグレーの短い髪。
スーツ、シャツ、ネクタイのセンス、その着こなし。
すべてが洗練されていた。
「じゃあ、全部脱ごうね」
ベッドの上で手際よく私の服を脱がす。
背中のブラジャーのホックが、部長の一度の指先の動きで外れた。
ブラってこんなに簡単に外れるんだ……。
すべてを脱がされ部長の前にさらけ出された私の体。
「何も恥ずかしがることはないんだよ。こうなるのは男と女の正常な形だ……」
部長が私の脚を押し開き、その中心に顔を寄せる。
25年間誰の目にも触れさせなかった場所。
さっき私の口の中で動いていた煙草の苦い味のする舌が、今はその部分をなぞっている。
ひだの内側に沿って舌が動いているのがわかる。
「はああんっ!」
初めての感覚に声が出た。
こんないらやしい声を出す自分に驚いた。
「いいんだよ、感じたときには声を出して……今から女の悦びを教えてあげるからね」
舌が私の敏感な突起を転がす。
「はあっ! ううんっ!」
シーツを掴み、首を左右に振る。
女を熟知しているかの舌の動き。
「いっちゃう! 部長、いっちゃう!」
舌のスピードが更に上がり、私は絶叫の中、昇りつめた。
私を見下ろし部長が言う。
「じゃあ、体の力を抜いて……僕に任せて……」
脚の間から見える、部長の男性自身。
初めて見る男の人のもの。
雄々しく上を向いて立ち上がっていた。
思わず両手で顔を隠す。
「怖がらなくてもいいんだ。これが男のものだ……さわってごらん……」
部長が私の手を自分のものに導く。
「そう、これが今から君の中に入るんだ……」
恐る恐る棒の部分を握る。
熱い。
少し力を入れる。
表面は柔らかいのに中に硬い芯がある。
上下に動かしてみた。
その時だった。
「ああ、だめっ」
握っていたものが力強く跳ね上がり、その先端から白い液を吐き出した。
部長の整った顔がゆがむ。
その温かい液は何度も何度も私のお腹の上に落ちた。
そして握っていたものは、手の平に力なく横たわった。

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