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〇〇を教えて。。
第5章 ムズカシイけどイイみたい☆
『どうかな?
___ボランティアだと思って受け取って欲しいんだが』




優月は涙を拭い、
はぁと息を吐(つ)いた。



『理玖、この人を好きなんだね?
だから優しくなったんだ……』



『__は?』
理玖は目を見開く。
『優しく?』



『うん。
理玖、変わったもん。
適当で誰とも深く関わんなくて、
雑だったのに。
前の理玖なら、
あたしに「一生かけて全額自分で払えよ」って言ってたよ』




『お前な!
そんな冷酷じゃな……………
いこともないか』
理玖は確かに以前なら「自分のケツは自力で拭け」と放置してたかもと思い言葉に詰まった。




『…………どうかな?受け取って貰えないかな』
宗一郎が慮るように訊く。



『理玖、このヒトを好き?
ちゃんと答えるならあたしも受け取る。
理玖が曖昧なら受け取れない。
だって、
理玖が藤代さんに気持ちがないなら貰う理由ないもん』

優月がキッパリ訊く。




理玖は、
『……………………宗一郎を?
好き……』
呟いた。


呟いた瞬間、
心臓が爆発しそうに動く。

好き……………………








顔が赤くなる。
汗が噴き出した。





『…………そっか!
分かった。
藤代さん、あたしに………こんなあたしにありがとうございます』
優月は今までに無い理玖の反応から察した。立ち上がり、
藤代宗一郎に向かって頭を下げた。



『無くさないようにちゃんと持って帰りますから』

『これでタクシー拾いなさい』
宗一郎は1万を出した。

優月はボストンバッグを抱えて、
『そんな事まではしてもらえません。
大丈夫です、まだ電車ありますし。ありがとうございます』と断る。



____お開きとなり、
優月は何度も頭を下げて帰って行った。





『理玖は?
今から仕事か?』
宗一郎と理玖も【ビビッド】を出た。雨は少し勢いを無くしてしとしと降っていた。
駐車場に向かう宗一郎。

『…………あのさ』

理玖は唸るように言うと、
宗一郎の肩を掴んだ。



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