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〇〇を教えて。。
第8章 ウマくいったらHappyみたい☆
渚は背を向けた。



病院にタクシーを呼んである。


左の脇腹をガードしつつ乗り込む。


『あ、はるかーーー!
おーい、また遊ぼうぜ~』


能天気な声に体が止まる。


振り向くと理玖が手を振っていた。





『…………………またね!』
渚は笑顔を見せた。



空は高く青く澄み渡っている。


渚を乗せたタクシーが白石医院から走り出す。







__________________

『あんのバカ猿……………』


『は?
先生、何かありましたか?』


『あー、いや。
済まない、一人言だ』
宗一郎はPCに目を戻した。


学会発表に向けた資料作りの最中だ。


毬佳から「早瀬、左脚大腿骨にヒビ。
仕事中の怪我、入院2週間予定」と電報のような素っ気なさでメールが届いたのだ。


(僕に言えばいいのに………)


直ぐに言って来ないのは、
単に理玖自身が怪我に慣れているからである。




(仕事の合間に見に行くかな……)


カタカタとPCを叩く。



研究所の窓から空が見える。
宗一郎は画面から視線を外し、
目を細めた。



(青いなぁ………………)


すこんと晴れた空。




ふたりの【これから】は、
始まったばかりだ。




宗一郎は立ち上がる。

『先生?どうされました?』
後輩の研究員が、ガタンと突然立ち上がった宗一郎を見て怪訝な表情をした。




『1時間で戻る!』
白衣を脱ぎ捨て、
宗一郎は白石医院へと急ぐ。








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