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ディスタンス
第5章 匠の浮気現場を取り押さえろ
「それは…また今度ね」

アンジェはニカっと笑ってごまかした。

「まったく…!」

あたしはアンジェに問い詰めたいものの、今夜はそこまでにしといた。ジミーはキョトンとしている。あまりわかってないのかも。






ジミーは、1時間後には飲み過ぎてソファーで寝てしまった。

あたしとアンジェはワインを飲んで、ガールズトークに花を咲かせている。

「匠さん、結構人気なのよ!瑠生を迎えに来る時、みんなチェックしてるんだから」

アンジェが頬杖をついて言うと、あたしは驚いてワインをグビグビと飲んだ。

「知らなかった。でも、匠、みんなの前だと無表情だし、ニコリともしないし、決まった人としか話さないから嫌われてたかと思ってた」

「馬鹿ね。そういう人だから、カッコいいのよ。チャラチャラしてなくて、そのくせ、瑠生のことを守ってる感じが滲み出てるの。イイ男だわ」

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