この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
影に抱かれて
第15章 その、白い手

「突然だが、お前に話しておきたいことがある……お前の出生のことで」

リュヌは知らぬ間に……胸のロザリオをギュッと握りしめていた。

「お前は孤児などではない。フランクール家の血を……貴族の血を引いた人間なのじゃ」

それは半ば予想していたことだったが、衝撃的なことには変わりない。
リュヌは深くため息をついた。

「ああ……本当に……」

「なんじゃ、もっと驚くものかと思ったが……」

「驚き……ました。でも、さっき気付いたんです。このロザリオの裏にある紋章……磨かれていたから分かりました。これは奥様のご実家のものですよね?」

「そうか、お前は学園で紋章学まで……」

しかしリュヌは、ジャンのある言葉に引っかかりを覚えた。確かにこの紋章は夫人の家のものなのに……

「でも今……フランクール家の血、って……?」

「お前は……旦那様が奥様に仕えるメイドに産ませた子供なんじゃ……」

旦那様がメイドに……そこまで考えたとき、リュヌはある事実に気付き、目の前がすっと暗くなるのを感じた。

自分が一生の愛をささげた……そして愛し、愛されているジュールは……

/183ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ