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電動人形
第38章 迎え入れたもの
「お人形ちゃん
もう、一本じゃ物足りない体になっちまったろ?

ほら、ご主人様のは、ここにあるぞ。」

長いモノをゆらゆらさせ、人形の頬をビタビタと打ち始める。

人形はご馳走を目の前にした魚のように、口を大きく開けてパクパクし、ソレを追うのだ。

元の主への忠誠心など無くなってしまうのだろうか。

ボクは悲しくなり身なりを整える。
主が来ないなら、人形を懐抱して電車から下ろしてやろうと思っていたが、その必要はなさそうだった。
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