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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の恋+゚*。:゚
第3章 性癖
病棟師長に、冬は呼び出された。

「学会へ行ってみない?」

「…学会?ですか?」

…って医者の…よね?

医者の学会で小鳥遊が症例発表をするのだが、助手を頼めないかという話だった。

「有給消化になっちゃうけど?あなた行ってくれない?新人じゃ無理だし、あいにく私も行けないの」

「…分かりました。お引き受けします」

冬は即答した。

「良かったわ〜♪他のスタッフじゃ、心許なかったのよ」

師長は脳外科に移動して来たばかりで、人望の厚い冬を頼りにしていた。今は空席の主任のポストに、冬が就くのでは無いかと、スタッフの間で噂される程だった。

「本当に助かる♪では、お願いしますね」

師長はほっとした様に去っていった。

小峠医師は相変わらずしつこかった…が医局長は約束通り?さりげなく冬から小峠を引きはがした。

ポーカーフェイスの医局長。

あの‟相手があなたで光栄です事件”以来、何も変わったことは無い。

毎日が忙しく過ぎて、あれは夢だったのか?と冬は思うようにさえなった。

…夢でもちょっと得した気分♪

そんな風に冬は思っていたある日。

患者を検査に出す為、エレベーターに乗り込むと、偶然小鳥遊が先に乗っていた。

「お疲れ様です」

冬は車いすに乗せた患者と共に乗り込んだ。

「息子の嫁に来てよ。美人だし、しっかりしてるし、歳は少し上だけど、今の時代そんなのあんまり関係ねーだろ?」

歳は少しじゃ無くて、かなりの姉さん女房ですよ?と冬は笑った。

「面会に来た時にさ、月性さんのことを気に入ったみたいで…電話番号聞いといてって頼まれちゃったんだ」

病棟には若くて可愛いスタッフが沢山居るのに、何故自分なのかと、冬は笑って相手にしなかった。

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