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ハツコイ♥アゲイン
第7章 惚れない理由が無い

あの高級ブランドが犇めくメイン通りのお店か。

・・・視察ってなんだろう。
時々うちのカフェにも来る、エリアマネージャーの抜き打ちチェックみたいな感じかな。

本場スペインから来た本部の男が、同じ日本人で
しかもこんなオラオラタイプがお出ましなんだから
働く販売員の方々はさぞかし驚愕するんだろうなぁ。


「陽向って、本部でどんな仕事してるの?」

「秘密~」

「お兄ちゃんは営業職だよ。それとは違うでしょ?」

「うちの場合、営業ってポジションは無いに等しい。
しなくても勝手に流れるからな」


わぁ凄い。
サラリと言うから嫌味をまるで感じないわ。


その左手首には、キラリと光るまた違った形の腕時計。

××m◯sterっていう割と最新のモデルだ。
この前渡してくれたアンティークタイプから片っ端に調べたから
私の時給で働いてどんだけかかるんだってくらい、ドン引きの値段であることが分かる。


だけど、全く浮いてないしスマートに身につけてるんだから

……やっぱりこの人、ワンランク上のいい男だな……


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