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ハツコイ♥アゲイン
第7章 惚れない理由が無い

上から目線の俺様発言だけど、それでも私の胸はキュンと締めつけられる。

付き合ってる時、陽向はこうして私のほっぺをよく抓ってた。
キャンキャン吠える私を黙らせる為だけど。


「だから、想ってもらえるのは素直に嬉しいけど」


パッと手を離した陽向が、そう言ってまた表情を戻す。


「お前が真剣なら尚更、付き合えねぇよ。
温度差感じるだろ?」

「………」

「それに俺は今出向中。9月には戻るんだ」



……分かってる。

ここでいくら粘っても、陽向は首を縦に振ることは無い。
この人を縛り付けることは出来ないのは明らかだ。


“ どうしたいかは胡桃が選んでいいよ ”


あの時はそう言ってくれたけど、今回は完全に拒否されてる。
きっと私の為を思ってくれてだと思いたいけど……



── それなら

今度は、ちゃんと “ 終わり ” を決めればいい。



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