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第11章 笑顔でいてほしいから

後先考えずに、一方的に言い放って突っ走るのが私の悪い癖。

だけど……


「陽向はね、陽向が自分で思ってる以上に皆に好かれているんだよ」

「………！」

「学生の時も、私と付き合ってくれた時も
この前の飲み会の時のメンバー、お兄ちゃん、きっと翔太さんだって」

「………」

「陽向自身もそうでしょ？
陽向も、みんなの事好きでしょう？」


近くで見ていたからこそ、分かる。

お兄ちゃんも翔太さんも
みんな共通して、仕事が第一でも
それぞれが別々の道を歩んでいるとしても

陽向が言った通り
彼らには “ 特別 ” な繋がりがあるんだと思う。


「陽向の閉じ込めた想いが、燻ったままで
そのことがなんとなく壁を作って、皆を遠ざけてしまっているなら
彩さんだけじゃなくて、これからも “ 心が ” 離れたままになっちゃうよ」

「………」

「この先も、会えないままだなんて
そんなの悲しいよ……」