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第4章 DO・ストライク

─── 私は、ブラコンでもなんでも無いけど


クラスの男子や、友達の彼氏や、他校でイケメンだという先輩なんかと比べても

顔整ってるし、運動神経いいし、優しいし爽やかだし

うちの兄貴はいい線いってるんだな～って、昔から密かに認識していたことは否定しない。


そんなモテるお兄ちゃんを持ったせいで

男を見る目のレベルが初っ端から高くなってしまい

中学３年になるまで、他人に特別な感情を抱くことがないまま時が過ぎていったのだ。



……だけど

大学生の “ あいつ ” が、翔太さんと一緒にうちに遊びに来るようになって以来


隣りのお兄ちゃんの部屋が、異常に気になるし

リビングや廊下で会ったりすると、心臓が破裂しそうになるし

帰ったあとも、暫く胸がドキドキして止まらなくて苦しくて




……高校生になった16歳の春。


大学３年になった21歳のあいつから
俺のこと好きなんだろと、面と向かって言われて初めて


─── 私は、月岡陽向に恋をしたと気付いたんだ。