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ドラスティックな恋をして
第3章 一人、想う・・


「どう?一人暮らしは」

高級感のある広々とした店の窓際の席で、
向かい合って座る仁美は聞いておきながら答えも待たずに、
もうメニューの上で忙しく指をなぞらせていた。

「ねぇ、めずらしいとこ選んだね。なんでカレーなのよ?」

上品な柄の皿が並べられている、ここはインドカレーの店。
店内にいるスタッフはみなインド人。
席に着いた時には流ちょうな日本語でおしぼりを手渡してくれた。

「なんかさ、イタリアンとか和食とか、毎度似たようなものじゃ飽きちゃうじゃない?
 この前銀座に買い物に来た時に配ってたのよ、チラシ。
 食後にラッシーのサービスがあるんだって」

「へぇ・・でもおいしそうね。ランチのセットもあるし。このナンおっきいわね」

一人暮らしの話はどこかへ飛んでいき、
依子も仁美もメニューの写真に夢中になった。
そして悩んだ結果、依子は豆のカレー、仁美はバターチキンのカレーに決めた。

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