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ドラスティックな恋をして
第4章 会いに・・行こう
微かな笑い声をあげながらギターをつま弾く。
視線は柔らかく依子に向けられ、誘うような音色は
依子の心臓の忙しさを次第に落ち着かせていった。

「で?なにかわからない事でもあるの?」

男は早々に話を切り替え、会話の扉を開けてくれた。
依子は素直にその扉を通り抜け、男の問いかけに首をふった。

「いえ・・わからない事はないです。えっと、今日は音叉を買いに来て」

ギターのチューニングをする時に使う音叉。
本当は持っている。
家にあるのだが、とっさの嘘にはうってつけだともっともらしく答えた。

「そう、まあ理由は何でもいいよ。ね、なにか弾いてよ」

そう言うと男は、依子の前にギターを差し出した。
慌てて依子は一歩後ろに体を引く。
そのせいで並べてあるギターにぶつかり小さな鈍い音をたててしまった。

「あっ!すみません!いやあの、そんな、今は全然弾けないから!」

胸の前で手のひらを忙しく振る依子の姿を、男は笑った。
まるでその行為を予測していたかのように、頷きながら笑った。

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